XRMで取得した3Dデータセットからの2Dスライス、シリアルブロックフェイスSEM用に調製。ご提供:Alana Burrell @EM_STP, CRICK Institute, United Kingdom
ライフサイエンスのX線イメージングアプリケーション

スムーズなマルチモーダルイメージングのワークフロー

試料の品質評価と詳しい解析のための関心領域の同定

シンクロトロンや電子顕微鏡を使って高分解能の最適なデータセットを得るには、染色や包埋を含む完璧な試料調整が必要です。取得ルーチンがスムーズに進行するかどうかは、最適な試料の選択と、高分解能撮影用の関心領域の同定にかかっています。品質評価と関心領域の同定には、内部構造を簡単に非破壊ビジュアライゼーションできる高分解能X線顕微鏡が最適です。

ご提供:Alana Burrell @EM_STP, CRICK Institute, London

試料の品質評価

マウスの嗅球の3D再構築からの2Dスライス2枚、電子顕微鏡ボリュームイメージング用に調製、Versa XRMでイメージング
マウスの嗅球の3D再構築からの2Dスライス2枚、電子顕微鏡ボリュームイメージング用に調製、Versa XRMでイメージング

マウスの嗅球の3D再構築からの2Dスライス2枚、電子顕微鏡ボリュームイメージング用に調製、Versa XRMでイメージング。このスクリーニングによって、調製に伴う様々なアーティファクトが同定され、以降の解析に最適な試料を選択できます。ご提供:Yuxin Zhang, the Francis Crick Institute, UK詳しい情報や例は1を参照してください。

マウスの嗅球の3D再構築からの2Dスライス2枚、電子顕微鏡ボリュームイメージング用に調製、Versa XRMでイメージング。このスクリーニングによって、調製に伴う様々なアーティファクトが同定され、以降の解析に最適な試料を選択できます。ご提供:Yuxin Zhang, the Francis Crick Institute, UK詳しい情報や例は1を参照してください。

シンクロトロンや電子顕微鏡でのイメージング前の効率的な試料の品質保証

試料調整のステップである固定、染色、包埋はいずれも、試料の品質やその後のイメージングデータにネガティブな影響を与えます1。試料の品質に関する問題が電子顕微鏡やシンクロトロンを使った撮影の最終段階で同定された場合、最終的に使えないデータを取得するために費やした時間や機器のレンタル料が無駄になってしまいます。

そのためには、試料の品質に関する問題をシンクロトロンや電子顕微鏡による撮影前に同定し、最適な試料のみを高分解能イメージングに使う必要があります。ここで役立つのがX線イメージングです。ハイコントラストの3Dイメージングで試料を短時間に非破壊スクリーニングすることで、微小な欠陥や染色の問題を同定し、その後の高分解能での解析に最適な試料を選択することができます1

撮影領域を正確に同定

クマの下顎骨(120 mm x 200 mm)。下顎骨全体像から下顎骨・歯の接合部をミクロンスケールでイメージング。ZEISS Flat Panel Detector併用のマイクロCTでマクロ撮影し、目的とする境界面を同定。さらに0.4xと4xの対物レンズを用いて高分解能で取得。
クマの下顎骨(120 mm x 200 mm)。下顎骨全体像から下顎骨・歯の接合部をミクロンスケールでイメージング。ZEISS Flat Panel Detector併用のマイクロCTでマクロ撮影し、目的とする境界面を同定。さらに0.4xと4xの対物レンズを用いて高分解能で取得。

クマの下顎骨(120 mm x 200 mm)。下顎骨全体像から下顎骨・歯の接合部をミクロンスケールでイメージング。ZEISS Flat Panel Detector併用のマイクロCTでマクロ撮影し、目的とする境界面を同定。さらに0.4xと4xの対物レンズを用いて高分解能で取得。

クマの下顎骨(120 mm x 200 mm)。下顎骨全体像から下顎骨・歯の接合部をミクロンスケールでイメージング。ZEISS Flat Panel Detector併用のマイクロCTでマクロ撮影し、目的とする境界面を同定。さらに0.4xと4xの対物レンズを用いて高分解能で取得。

マルチスケール3Dマップにより試料の関心領域を同定

最適に調製された試料を選んだ後は、高分解能でビジュアライゼーションするための関心領域を正確に同定する必要があります。大型試料を小さな実視野で観察するのは非常に手間のかかる作業です。また、コントラストを上げることで試料が不明瞭になることもあります。

非破壊X線イメージングで簡単に作成できる大きな3Dマップは、試料の内部構造を観察し、その後の高分解能取得のための関心領域を選択するのに役立ちます。X線顕微鏡では、高倍率の対物レンズに交換してズームインするだけで、簡単にマルチスケールの分解能で情報を取得できます。

ショウジョウバエ脳の相関データセット。ZEISS Xradia Versaによる非破壊イメージングで目的のニューロンを同定後、ZEISS Crossbeamで高分解能3Dボリュームイメージング。ご提供:J. Ng, University of Cambridge, United Kingdom2

高分解能3Dマップを使った試料のトリミングと関心領域の取得

ナノX線トモグラフィー解析や電子顕微鏡ボリュームイメージングなどの高分解能技術を利用する場合は、試料のトリミングや超微細構造のボリュームイメージング領域を正確に同定するために、構造のオーバービューを示すマップが欠かせません。電子顕微鏡ボリュームイメージングとX線イメージングで同じ染色法が使えるため、追加の試料調製は不要です。

ZEISSのX線顕微鏡Versaは、このようなマルチモーダルイメージング用の試料マップを簡単に作成できます。高分解能X線データセットをもとにして、シリアルブロックフェイスSEMやイオンビームSEM/TEMを使った関心領域の標的イメージングが可能です。特にAtlas 5ソフトウェアとZEISS Crossbeamの組み合わせによって、このプロセスが効率化されます。

Cyclanthus bipartitusの種子の全体像
Cyclanthus bipartitusの種子の全体像 ご提供:N. Senabulya and S. Smith, University of Michigan, USA
ご提供:N. Senabulya and S. Smith, University of Michigan, USA

Cyclanthus bipartitusの種子の全体像、高分解能撮影用の領域を同定するためにZEISS Xradia Versaでイメージング(左)。ZEISS Xradia Versaデータのズーム断層像(右上)、同じ領域をZEISS Xradia Ultraを用いて高分解能で取得(右下)。

Cyclanthus bipartitusの種子の全体像、高分解能撮影用の領域を同定するためにZEISS Xradia Versaでイメージング(左)。ZEISS Xradia Versaデータのズーム断層像(右上)、同じ領域をZEISS Xradia Ultraを用いて高分解能で取得(右下)。ご提供:N. Senabulya and S. Smith, University of Michigan, USA

ナノスケールまでのマルチモーダルX線イメージング

様々なスケールでのX線イメージングによって、試料の構造を詳しく理解することができます。ZEISS Xradia Ultraでは、最大50 nmの空間分解能の構造情報で、ナノスケールの3Dデータセットを構築可能です。ZEISS Xradia Versaを使って関心領域同定用のマップを作成することで、マルチモーダルイメージングがストリームライン化され、試料の情報を様々なスケールで効率よく取得できます。

イメージングの使用事例

Francis Crick Institute, London

  • X線顕微鏡ZEISS Xradia Versaが、in vivoの光学顕微鏡観察による神経機能をシンクロトロンや電子顕微鏡による微細構造イメージングをつなぐマルチモーダルワークフローを、どのように効率化しているかご紹介します。


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